脱酸剤は鉄鋼製造プロセスにおいて、溶鋼中の酸素を除去し、鋼の品質と性能を向上させるために不可⽋な添加剤です。溶鋼中の過剰な酸素は、製品の機械的特性を低下させる⾮⾦属介在物の形成や、ガス⽋陥の原因となります。また適量のカルシウム(Ca)は介在物の形態制御による鋼材の品質向上にもつながります。当社の脱酸剤系の添加剤のラインアップは、様々な成分配合と形状で、お客様の鉄鋼製造プロセスに最適な脱酸効果等を提供します。
製品 | 説明 |
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Ca-Si | カルシウム(Ca)とシリコン(Si)を主成分とする脱酸剤で、鋼の清浄化と性能向上に貢献します。 |
Fe-Ca-Si | 鉄(Fe)、カルシウム(Ca)、シリコン(Si)の複合脱酸剤で、Ca-Siに⽐べて反応が穏やかで制御しやすく、溶鋼への溶解性に優れています。⾮⾦属介在物の形態制御にも効果的です。 |
Ba-Ca-Si | バリウム(Ba)、カルシウム(Ca)、シリコン(Si)を含有する⾼性能複合脱酸剤です。Baの添加により溶解時の反応性を抑制させつつ介在物の形態を制御し、鋼の清浄度と機械的特性を向上させます。 |
RE-Ca-Si | 希⼟類元素(RE)、カルシウム(Ca)、シリコン(Si)を含有する脱酸剤です。REの添加により脱酸効果が⻑時間持続し、⾮⾦属介在物の微細化と均⼀分散に優れた効果を発揮します。 |
Al-Si-Fe | アルミニウム(Al)、シリコン(Si)、鉄(Fe)を主成分とする脱酸剤で、強⼒な脱酸⼒と経済性を両⽴しています。特に⾼温での脱酸処理に適しています。 |
Ni-Mg | ニッケル(Ni)とマグネシウム(Mg)の合⾦脱酸剤です。安定した脱酸効果と⾼い安全性を兼ね備え、特に⾼合⾦鋼や特殊鋼の製造に適しています。 |
Ni-Ca | ニッケル(Ni)とカルシウム(Ca)の合⾦脱酸剤で、Caの酸素との⾼い親和性を活かしつつ、シリコン(Si)の含有がないため、⾼ニッケル・クロム鋼への脱酸剤として使⽤できます。 |
ワイヤー脱酸剤またはCa添加剤は、溶鋼に精密な量のCa元素を添加できる合理的な技術です。被覆された中空ワイヤーに添加剤を充填し、⾃動制御装置で溶鋼中に送り込むことで、従来の塊状添加に⽐べて⾼い歩留まりと均⼀な品質を実現します。
成分は代表製品例です。ご希望に合わせて調整できる場合がございますので、お気軽にご相談ください。
製品名 | 充填剤成分 | 被覆 | 直径 |
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Ca-Siワイヤー | Ca:30%, Si:60%, Fe:Bal. | Fe | φ10, φ13, φ16 |
Caワイヤー | Ca:98%以上 | Fe | φ10, φ13 |
Ca-Feワイヤー | Ca:30%, Fe:Bal. | Fe | φ10, φ13 |
Ca-Fe-Alワイヤー | Ca:40%, Al:30%, C:<1%, Fe:Bal. | Fe | φ10, φ13 |
Mgワイヤー | Mg:99.9% | Cu | φ10, φ13 |
Cu-Zrワイヤー | Zr:47-53%, Cu:Bal. | Cu | φ10, φ13 |
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